筋トレをしてるのに、なかなか思ったように筋肉がつかない。
原因は、運動量に対して筋肉の材料たんぱく質(=プロテイン)が足りていない可能性があります。
では、とスポーツ店にいくと「プロテイン」「アミノ酸」「HMB」などのいろんな商品がたくさん並んでいて、どれを飲めばいいのかよくわかりませんね。
今回はプロテイン・アミノ酸・HMBも違い、それぞれのメリットデメリットを解説します。
プロテインとは



プロテインは文字通り英語で「たんぱく質」のことです。
運動、特に筋トレをすると、いったん筋肉が破壊されて超回復をします。
(超回復 CramerJapan)
筋肉の回復のため運動していない人より多くのたんぱく質が必要となり、プロテインを飲むとより早く筋肉が太くなります。
また、日ごろジャンクフードや麺類ばかりの炭水化物を中心とした食生活の方は、そもそもたんぱく質が足りていないため、健康維持のためプロテインを飲んだほうがいいでしょう。
タンパク質の必要量はどのくらいなの?



運動をしていない人は、基本的に体重が60kgであれば、60gのタンパク質を摂ると良いといわれています。(三大栄養素のたんぱく質の働きと1日の摂取量 健康長寿ネット)
バリバリ運動をしている人、アスリートはその2~3倍、120g~180gのタンパク質が必要です。
しかし、タンパク質を食べ物で摂ろうとすると、牛乳1杯で6g、ご飯1杯で3.8g。
120gのタンパク質はご飯30杯も取らなければなりません。
それではカロリー過多で太ってしまいます。
そこで、効率よくタンパク質を摂るためにプロテインを利用するのです。
プロテインは主に3種類
プロテインは主に3種類あり、またはそれらを適切に混ぜたものも売っています。
ホエイプロテイン
ヨーグルトのうわずみの水分に見えるところにたくさん含まれているのがホエイプロテインです。
牛乳からできているため、味はまずくありません。
吸収が早いため、トレーニング前やトレーニング直後に摂るのが理想的です。
ガゼインプロテイン
ガゼインプロテインも牛乳から作られています。
ゆっくり吸収するため、寝る前に飲んで、寝ている間の筋肉の超回復を助けることができます。
(寝ている間に成長ホルモンが分泌されて、筋肉を超回復します)
ソイプロテイン
大豆から作られており、製品によっては豆乳っぽい味がするため、苦手な人も多いです。
これもゆっくり吸収するため、寝る前などに飲んで、筋肉を超回復させます。
プロテインのメリット



- カロリーや糖質をおさえてタンパク質を摂取できます
- 価格が比較的安いです。1袋約1か月分でも、ドラッグストアなどでは2,000円台で買えます
- タンパク質以外にもビタミンやミネラルが配合されているため、急激な減量(やダイエット)をする時でもプロテインさえ飲んでいれば、栄養不足になりにくいです
- 女性向けのダイエット用にカロリーを抑えたもの、男性向けにカロリーを増やして筋肉を太くするものなど、用途に合わせたモノが販売されています
- 最近はコンビニで「プロテインバー」「プロテインドリンク」なるものを販売しており、仕事中でも飲めるため、筋肉をつけたい人、ダイエットでカロリーをおさえて栄養を摂りたい人におすすめです
プロテインのデメリット



- タンパク質は取りすぎると脂肪に代わるため、むやみやたらと大量摂取すると太ります。大量に摂取すると筋肉は肥大化するも、脂もついてしまいお相撲さんのような体形になります(筆者が経験したところ、180センチ90キロ超えまで太ってしまいました)
- プロテインはカロリーが高いものが多いため、大量に摂取すると筋肉は肥大化するも、脂もついてしまいます。要はプロレスラーのような体形になってしまいます。ぽっちゃり形の方は「ダイエット用」「女性用」の低カロリープロテインがおすすめです。
プロテインの用途に合わせた効果的な飲み方
プロテインは筋肉の材料となるため、運動や筋トレをしたら一日数回にわけて飲むと筋肉がつきやすくなります。
タンパク質がないと筋肉は太く強くなりません。
女性は、女性用のカロリーを抑えたプロテインがおすすめです。女性のダイエット時の栄養補給にも効果的です。
アミノ酸とは



アミノ酸とは、タンパク質が胃や腸の消化酵素で消化されたものです。
以下のようにタンパク質が分解されていきます
- タンパク質
⇓ - ペプチド
⇓ - アミノ酸
タンパク質が既に分解されてされているため、消化する必要がなく、すぐに吸収されます。
アミノ酸の種類は?
アミノ酸はタンパク質の元ですが、体内で作れない9種類を必須アミノ酸。
食べ物から取れるものを非必須アミノ酸と読んでいます。
必須アミノ酸
厚生労働省 アミノ酸 より引用
必須アミノ酸はイソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン(スレオニン)、トリプトファン、バリン、ヒスチジンの9種類です。
非必須アミノ酸
非必須アミノ酸はチロシン、システイン、アスパラギン酸、アスパラギン、セリン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、グリシン、アラニン、アルギニンの11種類です。
よくスポーツ飲料に入っている「BCAA」は筋肉のエネルギー源ですが、バリン、ロイシン、イソロイシンという必須アミノ酸の略です。
アミノ酸のメリット



- タンパク質は消化に数時間かかりますが、アミノ酸は消化しないでよいため、飲んだらすぐ筋肉にいきわたります
- タブレットタイプが多いため、プロテインのように「牛乳で割ってかき混ぜて飲んだら洗う」という手間がないです
- これは筆者の経験ですが、大豆アレルギーがありソイプロテインを飲むとアレルギー反応が出ていました。しかしアミノ酸は既にタンパク質が分解されているため、飲んでもアレルギーが出ませんでした
アミノ酸のデメリット
- 値段が若干高いです。筆者が現役のころ(20年くらい前)は1瓶8,000円~10,000円くらいしていたのですが、今ネットショップで調べてみると、1瓶4,000~5,000円のようです
- プロテインでは1回につき20g程度のタンパク質が摂れるのですが、アミノ酸は3g~5g程度で少ないです。「筋トレ直後に効かせる」という目的ではいいのかもしれませんが、睡眠前では少なく思います。プロテインとうまく使い分けするとよいでしょう。
アミノ酸の用途に合わせた効果的な飲み方
早く筋肉をつけたい、効率的に筋肉をつけたい方は一日数回にわけて飲むと良いです。
プロテインが消化分解されるとアミノ酸になるため、長い時間をかけても良い人は、高価なアミノ酸でなくても安価なプロテインでじっくり筋肉を大きくさせても良いでしょう。
カロリーや糖質が少ないため、女性が飲んでも太りにくいです。
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HMBとは



最近流行っているHMBとは、必須アミノ酸のロイシンから合成される物質。
筋肉の合成と分解を抑制する作用があります。
「mTOR」という物質が、筋トレ後の破壊された筋肉を修復しようとし、新たにタンパク質を作ります。(mTOR 科学コミニュケーターブログ)
「HMB」はmTORを刺激し、活性化します。
また、筋トレはサボると、せっかく鍛えた筋肉を脳が「不要な筋肉」だと判断し、分解していきます。
HMBはその作用もブロックし、筋肉が減らないように働きます。
使い始めたのは、やはりアメリカのボディービルダー達です。
プロテインは筋肉の材料になりますが、HMBはmTORに働き筋肉の増減を左右します。
HMBのメリット



国際スポーツ栄養学会、厚生労働省がHMBを推奨しています。
筋肉に以下のように働くことが認められています。
- 筋肉量増加
- トレーニング後の筋肉の早期の回復
- 筋肥大
- 脂肪の減少
- 加齢による筋肉減少予防
- 高齢者の筋肉回復
1日3gで十分です。
筋肉に重い負荷をかけるとムキムキの筋肉質な身体に、軽い負荷ではスリムにシェイプアップできます。
HMBのデメリット



- HMBだけでは筋肉の材料がないため、プロテインまたはアミノ酸との併用がマスト
- プロテインよりは若干高いです。が、最近は安価なタイプが出回っているようです。
HMBの用途に合わせた効果的な飲み方
HMBは筋肉を発達させるスイッチとなるため、男らしい筋肉や、スリムな女性の体を目指す人におすすめです。
筋肉が減少するのを防ぐ働きもあるので、ジムに行けない時などでも有効です。
おすすめのHMB
まとめ プロテイン・アミノ酸・HMBの違い
プロテイン・アミノ酸・HMBの働きがなんとなくわかっていただけたかと思います。
大雑把にいうと、プロテインは筋肉の原料。アミノ酸はプロテインを消化させたもの。HMBは筋肉を作るスイッチ、または筋肉の減少を防ぐ働きですね。
初心者の方は、よくわからなければウィダーかSAVASのマッスルフィットプロテインプロテイン・ココア味などが無難で間違いないです。ビタミンや鉄分なども入っていてダイエットにも使え、必ずドラッグストアに売ってます。
HMBは上で紹介したもので十分です。